22 4月 2025 - 20:48
Source: Parstoday
シリア政権崩壊の影で:イスラエルはシリア南部を第2のゴラン高原に?

在英アラビア語紙「ライ・アルヨウム」のアブドゥルバーリ・アトワン編集長が、シリアにおけるイスラエルの行動と同軍高官の横行闊歩ぶりを分析しました。

  アトワン氏は記事において、エヤル・ザミール参謀総長率いるイスラエル軍代表団がシリア南西部ジャバル・アル・シェイク地域や緩衝地帯を歩き回っていることに言及しました。

アトワン氏は「ザミール参謀総長が何の抵抗も受けずにジャバル・アル・シェイクと緩衝地帯に入ったという事実は、主権も威信も失った新生シリアが、イスラエルから武力で強要された状況に完全に甘んじていることを意味する」と断じました。

その上で、「シリア南部は急速に第2のゴラン高原と化しつつあり、イスラエルによる占領は一時的ではなく恒久的なものとなっている。ネタニヤフ首相は数日前にこの事実を明らかにしており、イスラエル軍によるシリア南部の支配は際限なく続いている」としました。

また、シリア新政権の主要な軍事支援国であるはずのトルコについても、イスラエルによる侵略にトルコが無反応であることに言及し、「イスラエルの軍用機は、トルコ軍代表団の訪問からわずか数時間後、トルコと国境を接するシリア北部と西部ホムス県郊外の複数の軍用空港、および中西部ハマーと北西部アレッポのその他の基地を200回以上攻撃し、完全に破壊した。これらの攻撃の目的は、トルコがシリアにおける軍事拠点の強化を阻止することであった。しかし、トルコ側のミサイル防衛システムや戦闘機は、それらに一切対抗作動しなかった」と指摘しました。

そして、「イスラエルはシリア領土を徐々に飲み込みつつあり、自分の目の前に危険はないと確信しきっている。トルコとイスラエルがシリアの奪取を狙い競り合っているという現在の仮説が真実なら、すべての証拠から後者がこの競争の勝者となることは明らかだ」としました。

アトワン氏はシリア情勢の今後について、「シリアは現時点では破綻した政府であり、この状況が将来変化する兆しは全く見られない。占領者、特にイスラエルに対する抵抗は、国家主権を測り、将来を読み解くための最も正確な手段である。軍事的、あるいは口頭による抵抗さえもない状況では、将来の見通しは極めて暗澹たるもので、楽観視できないと思われる」との見解を示しました。

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